ゴルフ-ギア用語

あまりクラブの性能を理解せず、店員に奨められるとおりに購入したり、試打して良さそうだったから購入したという方は少なくないかと思います。
クラブの性能についての知識を付けることによって、自分の最適なクラブを選択できます。性能の数値を見ると、ボールの上がりやすさ、つかまりやすさ等がわかります。ここでは主要な数値について説明します。
重心距離

重心距離とはシャフトの軸線とクラブフェイス上の重心との距離のことで、ヘッドを選ぶ際の最も重要な要素です。ゴルフは他の主なスポーツ(野球、テニス等)とは違ってシャフトの軸線上に芯がありません。この重心距離があることによって芯に当てることが難しくなっています。
重心距離の長さはヘッドの返りやすさに影響があります。標準的なドライバーの重心距離は38~40mmぐらい、フェアウェイウッドは32mm~33mmぐらい、アイアンは37mm~38mmぐらいです。
重心距離が長い場合はヘッドが返りにくくなり、ヘッドの動きが安定するため直進性が増します。また、ターン弧が大きくなるためインパクト時のエネルギーが増え、飛距離性能がアップします。ただ、重心距離が長すぎるとヘッドが開いたままインパクトを迎えてしまうため、振り遅れの原因にもなってしまいます。
重心距離が短い場合はヘッドが返しやすくなります。そのため、操作性が高くボールが捕まりやすいためスライスで悩んでいる方におススメです。ただ、フェイスが開閉しやすいため、ヘッドの動きが不安定になってしまう可能性があります。
一般的には、スライスやプッシュアウトに悩んでいる方は重心距離が短いクラブを、フックや引っ掛けに悩んでいる方は重心距離が長いクラブを選ぶと良いと思います。
重心深度

重心深度とは、ドライバーの場合はヘッドの重心からリーディングエッジまでの距離(ヘッドの重心からフェイス面の芯までの長さの場合もあります)、アイアンの場合はヘッドの重心からフェイス面の芯までの長さを指します。
重心深度は球の弾道の高さ、スピン量、捕まりやすさに影響があります。ドライバーの標準的な重心深度は37mm前後です。
重心深度が深い場合は、重心がヘッドの後方に位置するため、インパクト時にフェイスが上を向きやすく、打ち出し角が高くなってスピン量も増えます。また、重心アングル(※下記参照)も大きくなるためボールが捕まりやすくなります。弾道が低すぎたりスライスに悩んでいる方におススメです。
重心深度が浅い場合は、重心がヘッドの前方に位置するため、フェイスが上を向く力が弱く、打ち出し角が低くなってスピン量が減ります。また、重心アングルも小さくなるためボールが捕まりにくくなります。弾道が上がりすぎたりフックに悩んでいる方におススメです。
重心アングル(重心角度)

重心アングルとは、クラブのシャフトを机の上や手のひらに乗せ、ヘッドが自由な状態になった時に、シャフトを通る垂線とフェイス面が作るラインによってできる角度のことです。上図に示したように重心深度との関係が深く、重心深度が深くなるほど重心角が大きくなります。
重心アングルは球の捕まりやすさに影響があります。ドライバーの標準的な重心アングルは22度前後です。
重心アングルが大きい場合は、ヘッドが持つフェイスを返す力が大きくなり、球が捕まりやすくなります。
重心アングルが小さい場合は、ヘッドが持つフェイスを返す力が弱いため、操作性が高くなります。
一般的に、スライスを改善したい場合は重心アングルが多きいヘッド、フックを改善したい場合は重心アングルが小さいヘッドを選ぶと良いと思います。
重心高

重心高とは、リーディングエッジからフェイス面上の重心までの高さのことです。また、フェイス上端から重心までの高さのことを有効打点距離(第2重心高)といいます。重心深度と深い関係があり、重心深度が深くなるほど重心高が高くなります。
重心高はスピン量に影響があり、重心高は高いもので36mm~40mm台、低いもので30mm台前半が目安です。
打点が重心位置よりも高いか低いかでスピン量が決まり、重心位置よりも高い場合はスピン量が少なく、低い場合はスピン量が多くなります。
ティーアップして球を打つドライバーでは有効打点距離のほうに注目します。有効打点距離内でインパクトすると低スピンで高弾道の球になります。有効打点距離が20~22mm以上あるものが低重心に分類できます。
バックスピンがかかりすぎてボールが吹き上がってしまう方は低重心のヘッドを、ヘッドスピードが遅めの方やスピン量が少ない方におススメです。
シャロ―/ディープフェイス

同じ460ccのヘッドでも、縦に厚みがあるものや奥行きが長いもの等で形状が異なります。上図のようにフェイスに高さがあるものをディープフェイス、高さがないものをシャロ―フェイスといいます。
ディープフェイスの特徴としては、高さがある分高重心で、奥行きが短いため重心深度は浅くなります。高重心ではありますが、有効打点距離もフェイスの長さが長いため相対的に長くなります。そのため重心の上部でインパクトしやすく、低スピンで低弾道の球が打ちやすくなります。ヘッドスピードが遅めの方は球が上がらなくて飛距離が出ないため、ヘッドスピードが速くて球を上げることができる方におススメです。
シャロ―フェイスの特徴としては、高さがない分スィートスポットでインパクトできる確率が上がります。また重心深度が深いため球が上がりやすいです。球が上がらない方やヘッドスピードが遅めの方におススメです。
慣性モーメント

慣性モーメントは物体が一定の動きを続けようとする力のことで、「ヘッド左右慣性モーメント」「ネック軸周り慣性モーメント」「クラブ慣性モーメント」の3種類あります。クラブスペックでは主に「ヘッド左右慣性モーメント」を指します。
ヘッド左右慣性モーメント

ヘッド左右慣性モーメントとは、ヘッド内の重心を軸とした回転のしにくさを示す数値です。慣性モーメントが大きくなると、芯を左右に外した際のヘッドのブレが抑えられ、打ち出し方向のズレや曲がり幅が少なくなります。また、飛距離のロスも抑えることができます。ヘッド左右慣性モーメントが大きいほど、ミスヒットに強いといえます。
ネック軸周り慣性モーメント
ネック軸周り慣性モーメントとは、シャフトを軸としたヘッドの回転のしやすさを示す数値です。慣性モーメントが大きくなると、ヘッドの回転が緩やかになりヘッドを返しづらくなります。急激な開閉を抑えて安定度は増しますが、ヘッドの開閉が身についていない方は開いた状態でインパクトを迎えてしまい、プッシュアウト等のミスが出やすくなります。
逆に、慣性モーメントが小さくなるとヘッドの開閉がしやすくなり、操作性があがるため、意図的に球を曲げたりするような上級者におススメです。
クラブ慣性モーメント
クラブ慣性モーメントとはスイング時の抵抗の大きさを示した数値で、クラブの振りやすさに影響します。クラブの総重量や長さに比例し、数値が大きいほど振りにくくなり、パワーが大きくなります。
振れなくなるほど慣性モーメントが大きすぎると、ヘッドスピードが出ず、飛距離が落ちる原因になるため、自分が振り切れる範囲で数値を大きくすることをおススメします。
